南西フランスからボンジュール 

耳の聞こえないルシル塚本夏子が、聞こえる世界と聞こえない世界の境界線を溶かす挑戦をつづります。

境界線を溶かす試み

スペインのバルセロナには、「Mescladis」というレストランがあって
さまざまな「ごちゃまぜ」な料理が、提供されているのだそうです。
でも単にレストランとして料理を楽しむ場なだけでなく、
音楽や料理やさまざまなワークショップも開催されていて
ごちゃまぜな人種の人たちがお互いの文化やルーツをリスペクトしながら、
溶け込む場となっているのだそう。
そんな記事をふと目にしました。
そこには境界線はなく、わたしたちの間を隔てている壁を
「溶かす」場となっているというのが
私の望む生き方に近いと感じました。
なぜなら、私もマイノリティの一人として、周りとの間に少なからずの壁を感じてきたり、
感じたことがあり、それを溶かす、努力をしてきたからです。

私は耳の聞こえない日本人です。
トゥールーズには、長く住んでいる耳の聞こえない日本人は私一人です。
そんな私が耳の聞こえるフランス人の旦那と、
耳の聞こえる、日本人でありフランス人でもある我が子たちと、
耳の聞こえるフランス人たちや、
耳の聞こえないフランス人たち、
それから耳の聞こえる日本人の保護者たち、
他のルーツの人たち、
彼らとどのように普段コミュニケーションをとっているのか、
どんなふうに日々を過ごしているのか、
どんなふうに「境界線を溶かす」努力をしているのか
そんなことをポツポツブログに綴っていこうと思います。