南西フランスからボンジュール 

耳の聞こえないルシル塚本夏子が、聞こえる世界と聞こえない世界の境界線を溶かす挑戦をつづります。

教習所通い その2

隣市の系列校、ランデブーの日までは通うかどうか躊躇していました。というのもバスで片道40分もかかるのです。

でも一度、ヴァレリー先生と体験講習を受けてみて、フランス手話でのコミュニケーションに問題がなかったこと、そして何より手話での説明だと、情報量と確実性が違う、その安心感には何物にもかえがたく、直ちに申し込み手続きを済ませました。

 

市内には、Minimesにも聞こえない人対応のオートエコールがあるそうですが、それ以外だと、Ramonville、これは数年前に閉校したそうで、あとは私が通っているcolomiersのオートエコールが手話対応しているようです。

 

フランスのオートエコールは、大体建物の一部を事務所と学科講習を受けられる部屋だけにしてるところが多く、路上に教習所専用の車が、autoecoleという看板を掲げて停車しています。

 

日本と違って、全くハンドルを握ったこともない人でも、いきなり路上からの運転になるので、最初はとても怖いことだろうと思います。

 

でも、そこはもちろんプロフェッショナルな先生、事情は弁えていますから、

「今日は私がペダルをやるからハンドルを握っててね」

「今日は交通量のないところ(住宅街)に行くわ」

 

などと初心者にも安心できるような手順で講習を進めてくださるはず。

 

ヴァレリー先生、私に会うまではせっかく講習会で身につけた手話を使う機会もなかったそうで、話し相手になってあげられるのも嬉しいし、私は彼女から車の運転する楽しさを教えてもらっています。