南西フランスからボンジュール 

耳の聞こえないルシル塚本夏子が、聞こえる世界と聞こえない世界の境界線を溶かす挑戦をつづります。

プレゼンが終わりました

 

先週金曜日は初めてのプレゼン発表の日でした。

Histoire Sourde 聾者の歴史という専門ゼミナールで、各自が一人か二人歴史上の人物を紹介するというものでした。

フランス人聴者はプレゼンをフランス語でするか、フランス手話でするか選べます。

手話通訳翻訳者を養成する学部なので、聞こえる学生もみんな最低限のフランス手話はできますがプレゼンをするとなるとかなりの語彙力が要求されるので聴者は全員母国語のフランス語での口頭での発表でした。

私のフランス語手話のレベルと近い聞こえる学生たちが、楽な方のフランス語を選択してしまったことに

内心、いいなぁと思ってしまった私・・。(笑)

手話通訳者が聞こえない学生のためにフランス語⇒フランス手話に通訳します。

フランス人の聞こえない学生はフランス手話が母国語ですから、フランス手話でのプレゼンです。

 

聞こえなくて外国人の私は、フランス手話自体も外国語なので、準備が少し大変でしたが、教授(=学部長ですが)が私は日本のろう者の歴史をテーマにしてもいいといってくださって、

高橋潔と西川吉之助という、19世紀から20世紀初頭の日本の聾者の歴史において重要な役割を果たした教育者を選びました。

フランス手話の語彙は事前にフランス人の聞こえない学生に聞いて確認。

プレゼン自体はドイツでたくさん数をこなしてきたのですが、フランスでフランス手話でするのは初めてで少し緊張。

でも終始和やかな雰囲気の中、みんながちゃんとわかるようにすすめることだけを心掛けました。

終わった時には思いがけず、ゼミナールのみんなが拍手をしてくれました。

本当に嬉しかった。