南西フランスからボンジュール 

耳の聞こえないルシル塚本夏子が、聞こえる世界と聞こえない世界の境界線を溶かす挑戦をつづります。

日仏ハーフの子供たちの運動会

10月3日はあいにくの空模様でしたが、息子たちが通うトゥールーズ日本語補修授業校の母体である日仏協会での恒例イベント、秋の運動会がありました。もう一人の聞こえるお母さんと一緒に私も行事係として、夏休み明けくらいから、準備を進めてきました。
今年はコロナ禍もあり、少しでもリスクを軽減するため、衛生パスポートによる入場チェックを導入したり、保護者のリレーをなくして内容を簡略化したりと、今までとは少し違う運動会にはなりましたが、たくさんの保護者たちが協力してくださったおかげで、無事に終わりました。
フランスには運動会はないので、日仏協会の運動会は平日フランスの現地の学校に通う子どもたちや日本の行事を経験したことのないフランス人の保護者たちが、日本の慣習に親しむことのできる良い機会です。
幼稚園児と小学生による徒競走からスタート、、小さい子たちが一気にかける様子はとっても可愛いです。
3歳の次男は一番最初のグループだったのに、「お兄ちゃんと走る!」と言ってきかず、6歳や7歳のお兄ちゃんに混じって、ビリながらも一生懸命走っていました。笑😅😅
障害物競走では、子どもたちがネットをくぐり、テニスラケットにテニスボールを乗せて運び、ジャガイモ袋に入ってジャンプそして、最後にパン紐に吊るされたパンを口にくわえゴール、
そして、フラフープに入ってコーンを回る親子での仲良し競争、保護者による、ムカデ競争、子供達と大人の部のある綱引き、子供たちによる玉入れ・・と続きます。
フランス語と日本語による司会進行や音源設定はもう一人の聞こえるお母さんにお任せする一方で、私は、お母さんのフォローを借りながら、子供達を列ごとに並べる児童誘導や各種目ごとに小道具を準備。ミスもあったし、ブッツケ本番の中、子供たちや保護者の名前と顔が一致せず一苦労・・・
歴代の行事係さんはこのような慌ただしさの中で、頑張って各行事を運営してこられたのだと改めて感じ入りました。
聞こえない私が、聞こえるお母さんたちに混ざって、協会の役をすることにはもちろんコミュニケーションの努力も伴います。
「聞こえない」人に対する知識がないゆえに生まれる誤解や、「聞こえない人に役が務まるのだろうか」といったバイアスなどもあるかもしれません。
でも一方で、準備の段階からお母さん方とのコミュニケーションの機会がたくさん増え、「こないだユーチューブで耳の聞こえないお医者さんみた。夏子さんってああやっていつも口の動きを読んでいるんだ、改めてすごいと思った。」「手話を覚えたい」と聞こえないことをに関心を寄せるきっかけ作りになったり、「娘が手話を覚えてきたの、見てくれる?」と言ってくれるお母さん、そして表してくれたYちゃん。嬉しかったなぁ。
次は1月の餅つき大会!
昨日は精根尽き果てた感じでしたが、また充電して頑張ります!
2年ぶりの運動会の開催、私もたくさんの人と久しぶりに顔をあわせ、体も適度に動かせ楽しい時間でした。😊😊